BusinessRestructuringのブログ

事業再構築補助金で痛い目に合った事業者のプログ

【第7回】ようやく話せた審査担当者K氏、これで審査開始か?

7ヶ月の苦行を経て、ようやく話ができた審査担当者K氏。

はたして審査結果はいかに??

 

ところが内容は肩透かし、また差戻しである。内容はとっても事務的。

 

①機器見積について、相見積は同機種で提出すること。

いやいや、この機種は輸入品で国内販売代理店は1社のみ。

相見積といわれても同機種では1社しか販売していないのだから、他社同等機種で相見積を取ったのですが、、、

ところがK氏は同じ物でないと相見積にならないから同じ機種での一点張り!

挙句、その販売会社と相談して別の社名で見積書が出せないか確認してください。とのこと。何それ、見積偽造工作じゃない??

 

➁見積書に補助対象経費外の項目が含まれているので、見積書の金額部分に「補助対象外〇,〇〇〇,〇〇〇円(税別)を含む」と記載すること。

はい、分かりました。

 

③事業実施場所が変更されているので、交付申請書別紙1の変更について記載された内容を確認。

これがもっとも重要である。

交付申請書別紙1

私は記載内容について、時間の経過とともに商圏が変化していき、事業実施場所の変更を余儀なくされたことを記載内容通りに説明。

K氏はあっさりと「事務局も、もたもたと時間を掛けてしまっているので、変更は仕方ないですね。」「社長のお店は既にオープンしているし、そのような理由なら説明は通るので問題ないと思います。」

とにかく時間が無いので今から差戻しの処理を行うので、修正と見積書の取り寄せをお願いします。と、電話は終わる。

 

なんか拍子抜けするぐらい話の分かる担当者ではないか!

希望が見えてきたぞ

【第6回】交付決定されぬまま迎えた開店日!地獄の日々スタート!

いかに事務局の対応が遅くとも出店計画は着々と計画通りに進む。

しかし補助事業として事業計画を作成したにもかかわらず、補助金が決定しないという状況は不安でしかない!

既に物件取得費、内装工事費、機器購入代で5000万近い費用を補助金が出る前提で支払い済み。

早く補助金交付決定を受けて融資を受けなければ計算上の運転資金はギリギリである。

 

お店はグランドオープンであるが、最初から広告費、人件費を削らざるを得ない。

人件費が割高なティーチングプロの雇用も補助金が交付決定するまでは見合わせとし、ゴルフコーチがいない、つまりゴルフスクールとしてのメニューが無い単なるインドアゴルフ練習場として開業せざるを得なくなった。

 

交付決定されれば本来の営業ができると儚い希望を持ちつつも、なかなか増えない会員数に心を痛め、金策に駆けずり回る日々。

本業も、再構築事業も、どちらも中途半端になってしまった。

 

予想通りに進まない会員募集、運転資金確保の為、本業の営業も精一杯行い再構築事業の赤字補填。必死に生き延び体重は15kg減、ふと気付けば差戻しを受け「取得財産に係る誓約書」を提出してから3ヶ月、相変わらず事務局は音沙汰無しである。

いよいよ具体的な倒産時期が見えてきた!

 

2023年6月2〇日:事務局コールセンターへ進捗確認電話

私:「前回差戻しから3ヶ月半、何も音沙汰がないがいったいどうなっているのか?」

事務局:「連絡を受けた記録を残した。返答まで2週間待って欲しい。」

 

2023年7月〇日:事務局コールセンターへ進捗確認電話

私:「2週間待ったが連絡が来ない!どうなっているのか?」

事務局:「事務局か、コールセンターから連絡するので2営業日待って欲しい。」

 

それでも電話は来ない!

2023年7月2〇日:事務局コールセンターへ強烈なクレーム電話

私:「事務局は忙しいの一点張りだか、いい加減に進捗がなければこちらは倒産してしまう。この遅さでは完了報告の期日も過ぎてしまう可能性がある。いい加減に対応して欲しい!」

事務局:「折り返し担当者より電話するので待って欲しい。」

私:「もうその手には乗れない。いつ担当者から電話がくるのか、今教えて欲しい。」

事務局:「今日中に折り返し電話するよう手配しました。」

 

そして交付申請から7ヶ月後、ようやく事務局の審査担当K氏と電話で話すことが出来たのである。

【第5回】まだまだ続く事務局の放置プレイ、効率の悪い事務処理

交付申請時に提出しよう!「取得財産に係る誓約書」

 

さて2023年1月26日、事務局対応の遅さに対応するために差し戻された「事業開始日の決定方法」の変更。あれから約1ヶ月半、初めて催促しなくても事務局から電話が掛かってきた!

ようやく審査が終わったのか!

と思ったら「取得財産に係る誓約書」を記入し提出してください。と差し戻し。

えっ?それだけ?

1ヶ月半も掛かって、たったそれだけ?

いやいや、そんなことなら1月26日の差し戻しの時に言ってくださいよ!

 

っていうか200万も採択の成功報酬を払った指定認定機関、その後の交付申請も別途10万払って交付申請サポートを受けたが、「取得財産に係る誓約書」出し忘れているではないか!泥棒め!

 

補助金事務局では1つ項目をチェックしたら次の担当へ書類が渡り、その次の担当者の項目がチェックされたらまた次の担当者へ。と申請書類が流れていくらしい。

なんという効率の悪さ!

1人で必要項目全てをチェックすれば1回の差し戻しで終わるじゃないか!

 

こんな幼稚な仕組みと人員体制でパソナは3社のコンペから事務局事業を受託し420億9673万円もの巨額な事務局委託料を受け取ったのか。いったい何を審査したんだ中小企業庁

パソナグループの元会長といえば、あの人!癒着なのか?

経済産業省中小企業庁のパンフレット

コロナで業績不振となった中小企業を支援すると言いながら、それらを補助金で釣って食い物にする指定認定機関、パソナグループへの利益誘導、あまりに進まない交付申請でそんな被害妄想が頭を過るのである。

【第4回】事務局都合の差し戻し、全く手が回っていない

差し戻し対応

申請期間中、何度も目にするこの画面、事務局からの差し戻しは基本、電話が掛かって来て内容を伝えられる。

そしてPCの前でスタンバイさせられ指示通りに操作するという感じ。

突然電話が掛かってきて、今PC操作できますか?って対応できる人どれだけいる??

 

まず私は【第3回】で記載した計画地変更についての不毛な相談を経て、申請を辞退する余裕はなかったので、運を天に任せて事業着手、交付申請を継続することにした。

どうせ事業再構築の必要に迫られている窮状の身。このまま既存事業を継続しても、補助金が交付されなくても、終わりは見えている。

補助金が出なければ終わる時期が早まるだけ、しかし事業計画は補助金目当てではなく、調査を重ね綿密に練った内容である。補助金が出なくても新規事業が軌道に乗れば事業を継続できる可能性に掛ける!

 

それにしても事務局からは交付申請後なんの音沙汰もない。

 

2023年1月12日 事務局へ電話。

私:「私は事前着手申請の承認を得ているので、交付申請後、事業に着手したが、事務局から音沙汰がない。補助事業完了から30日以内に実績報告となっているが、このままだと補助事業が完了するが、交付決定が遅いと30日以内の実績報告は難しい。どうなっているのか?」

 

事務局:「多くの交付申請がなされており皆さんにお待ちいただいている状況。実績報告は交付決定通知から30日以内でOKとするので、追って連絡する。」

 

2023年1月26日 事務局から電話。差し戻し指示。

事務局:「差し戻すのでjGrantsから”事業開始日の決定方法”を[指定開始日]から[交付決定日]に変更してください。」

 

私:「それは事務局の対応が遅いから補助事業完了から30日以内の実績報告に交付決定が間に合わず、事務局の都合により変更させられるのでしょうか?」

 

事務局:「申請がたいへん混みあっており、皆さんにお待ちいただいている状況です。」

 

つまり補助金事務局を運営する人材派遣大手パソナグループは420億9673万円もの巨額な事務局委託料を受け取りながら、人員体制はまったく整えられていないのだ。

 

経済産業省中小企業庁は2021年2月12日、事業再構築補助金の事務局を決定しました。応募事業者3件の中から選ばれたのは、人材派遣大手パソナグループです。事務局委託費は当初399億円でしたが、緊急事態宣言特別枠が新たに加わるなどしたため、委託費は420億9673万円となっています。

(出典:事業再構築補助金 最新コラム)

 

【第3回】悲劇の始まり、採択結果発表から交付申請フローへ。事務局は役に立たない!

採択結果は電子申請システムにログインし確認する

2022.9.15「採択結果のご連絡」メールを受信。

GビズIDでログインし確認すると「採択」!

ここからは事業着手の準備をしながら交付申請フローへ進みます。

なお、早急に事業再構築を行う必要に迫られていた私は「事前着手の承認」を得て、交付申請前から事業に着手しています。

 

さて、採択後は借りる物件の決定、内装設計、相見積依頼、導入する機器の決定と相見積、とにかく50万円以上の支出は全て相見積。

ここで早速【第2回】で書いた立地の問題が噴出!

補助金申請から採択まで3ヶ月、物件選定し決定したのは補助金申請から5ヶ月後。

この5ヶ月で”○○エリア”に複数のインドアゴルフ大手チェーンが新規出店していた!

そこで競合回避の目的で立地を変更。「補助事業の手引き」には、

【補助事業計画変更の際の事務局への早期の相談】(補助事業実施場所の変更等)と記載されているので、事務局コールセンターへ電話し相談してみる。

※ちなみに私の採択された事業名称には”競合回避を目的とした”と入っている。

 

私:「採択された事業計画書にて[当面は○○エリアをメインターゲット]としていましたが、申請から5ヶ月ほど期間が経過しており、○○エリアに複数の競合店出店が確認されたので、同じく事業計画書に将来の展開として記載していた[地方郊外]への出店に変更したいのでよろしいでしょうか?」

 

事務局:「私は回答できる立場にないので、その内容で交付申請してみてください。結果は申請してみないと何とも言えません。」

 

私:「出してみないと何とも言えないでは相談になりません。補助事業の手引きに計画変更の際には事務局へ早期相談と書いてあるので相談しています。[地方郊外]も事業計画書に記載した立地なので、それで進めて良いのか、それでは補助金が交付されなくなるのか教えてください。」

 

事務局:「それで出してみないと何とも言えません。交付される自信がなければ一度採択を辞退し、次回の補助金に再度申請してみては如何でしょうか?」

 

私:「今回の採択で指定認定機関へ既に200万円の成功報酬を支払っています。事業再構築を必要としているような窮状で、再度申請を検討する費用負担はできません。そして補助金交付無しで事業推進することは運転資金を考えても会社経営を揺るがすリスクを負うことになるので、ちゃんと相談にのって欲しい。答えられないなら答えられる担当者に電話を繋いで欲しい。」

 

事務局:「計画地の変更については実際に交付申請されてから審査になるので、交付申請前に計画地変更の可否を判断しお伝えすることはできません。出してみないと分からない。」

 

なんなんだ!?この堂々巡りは。なんの相談にもならない。

 

これで指定認定機関は200万円の成功報酬をゲット!業務完了。

※私が契約した指定認定機関の成功報酬支払条件は”採択”。そして成功報酬は10%でした。当時は比較検討しこの条件でもリーズナブルだったと思います。

現在は指定認定機関も競争が激しくなり、もっとリーズナブルな条件を提示しているところも多いと思います。

多くの認定機関が”交付”ではなく”採択”を成功報酬支払条件としているのでご注意を!

”採択”されたからと言って”交付”が確約されるわけではありません。

私のように”交付”されなければ無駄な支出となるだけ。

【第2回】無責任な手数料稼ぎの認定支援機関、これが不交付の原点だった!

認定支援機関から事業計画書の確認を受けることが必須要件の一つとなってます


新規事業を「インドアゴルフ練習場」に決めた私は、事業再構築補助金についても調べ始める。そこで直面したのは申請手続きの煩雑さ。

調べて出来ないこともないが全てを自分でこなそうとすると本業にかなりの支障が出る恐れあり。

中小企業庁が発表している「事業再構築指針の手引き」では、すべての事業再構築の種類(事業類型)や申請類型の要件についての詳細な説明の後、「留意事項」として「計画の策定に当たっては、まずは自身で御検討いただいた後、認定支援機関や金融機関に相談してください。と記載されています。

そこで事業計画書の作成は私がヒアリングを受ける形で認定支援機関のサポートを受けることに。

着手金を払い、WEBミーティングを重ね、15ページに渡る「事業計画書」が完成。

「これが初稿です。」とメールで送付された「事業計画書」には所々に別の事業者の名称、下書きや消し忘れの形跡が、、、なんだ、使い回しか。

修正を依頼し、気になった点を指摘。

特に気になったのは出店立地について、私からのヒアリングで何カ所か候補に挙げた1箇所のみに言及し、「当面は○○エリアをメインターゲットとする。」との記載。

これについてはメールで、○○エリアに立地を絞り込んでいるわけではなく他にも候補地はあり、物件情報の入手や申込による物件賃貸借交渉の結果次第では変更もあるので特定のエリアだけ書かない方が良いのでは?

と質問してみたところ、「計画地の変更は後からできるので大丈夫。」「出店立地は流動的なので大きな問題ではない。」との返信。

専門家が言うのだから大丈夫か、とその時は認定支援機関の担当者を信じてしまった。

しかしこれが不交付の原点!補助金申請し採択される前から不交付が決まっていたようなものだった!

【第1回】まずは補助事業の概要から

写真はフリー素材でイメージです。


まず私が採択された事業は事業再構築補助金の定番、「インドアゴルフ」です。

東京を拠点とし不動産仲介業を営む私は、コロナの影響を受け仕事が激減!

恥ずかしながら業績不振に陥っていました。

そんな中、どのように経営基盤を安定させるか思案を巡らせているときに、人生で経験のないパンデミックが起きたのだから、これまでと同じではダメだ!

新しいことにチャレンジしよう!と思い立ったのです。

しかし急に思い立ってもどのような事業が私に推進できるか?

興味がないことに手を出しても長続きしない。

好きで、得意で、顧客としての経験が豊富なゴルフ関連の事業であれば、開始時点で少なくとも顧客側としての知識は豊富、事業者側となった場合の事業構築、店舗コンセプト立案、設計、立地選定に着手したのです。